私たちの宣言 & 私たちの共同の祈り・2006
*私たちは、戦争と排外の時代に『外国人住民基本法』制定運動を推進することが、神の御旨であることを心から信じ、2006年1月19日~21日、「第20回外キ協全国協議会」を開催しました。
*本日の全国キリスト者集会に参加した私たちは、敗戦から61年経った今、この1年の『外国人住民基本法』を制定する歩みを、ここ「広島」の地から新たに始めようとしています。それは、この「軍都・廣島」の地が「和解の地・ヒロシマ」の地になることを求めているからです。
*在日外国人にとっても、また日本人にとっても、ここ「被爆地・広島」の地は、自分らしく生きる場を再び築く権利を、互いに新しく生み出すために出会い、交わり、歩みだすことにふさわしい場所なのです。
*私たちは、今改めて「テロ対策」の名の下に、外国人に対する人権を無視した指紋押捺を強要するなど、「管理・監視」システムが構築されていくことを、決して認めることはできません。
*このように外国人排斥の動きが強まっているがゆえに、『外国人住民基本法』の制定が実現するよう、この新たな1年も、歴史の主と共に歩み続けたいと思います。
*この私たちの取り組みを確認し、その実現のために祈りましょう。
1)『外国人住民基本法』制定運動を推進し、全国で関連集会を100回実施することを目指します。
2)各地域において、外国籍住民が平和に暮らせるよう、地域運動を進めます。
3)第12回外登法問題国際シンポジウムを韓国にて開催します。(10月10~13日清州)
4)在日・日・韓三教会の共同の取り組みを推進するため、青年プログラム、苦難の現場訪問プログラム等を実施します。
1.神のいのちの息吹き
司会:「人よ、何が善であり、主が何をおまえに求めておられるかは、おまえに告げてある。正義を行ない、慈しみを愛し、へりくだって神と共に歩むこと、これである。」(ミカ6:8)
全員:歴史を導かれる神さま。私たちは過去を振り返り、現在の課題に向き合い、未来への希望を展望するために、ここ「広島」の地に集められたことを感謝します。
司会:神は、キリストと共に、正義と平和のために働く者となることを、日本人にも、外国籍住民にも求めておられます。
全員:神さま。私たちを暴力と破壊の道具とならないよう、一人ひとりに「いのちの息吹き」を吹き込んでくださり、共に行動する勇気を与えてください。
司会:私たちは、すべての命が「かけがえのない存在」であることを教えられています。それを活かすことを知らされています。
全員:神さま。私たちを、人の力や利害により歪みあう状態から解き放ってください。
2.「共生」の自由を得るために
司会:「私は今日、天と地をあなたたちに対する証人として呼び出し、生と死、祝福と呪いをあなたの御前に置く。あなたは命を選び、あなたもあなたの子孫も命を得るようにし、あなたの神、主を愛し、御声を聞き、主に付き従いなさい。」(申命記30:19~20)
全員:私たちは命の主である神に、争いではなく、共に生きる自由を与えられています。死ではなく命を、喜びを、そして国境を越えて生きる自由を。
司会:私たちは、悪しき力と闘いながらも、敵を赦すことを選びます。
全員:私たちは、自分たちが犯した歴史の過ちを償う道を選びます。
司会:私たちは、日本に生きるすべての人の生き方が大切にされる道を選びます。
全員:私たちは、非暴力によって、あらゆる差別に抵抗します。本当に必要なものを分かち合う生活を実現します。命をいとおしむ道を選びます。
3.「外国人住民基本法」制定を展望して
司会:私たちは、歴史の主であり、また命の主である神に約束します。在日・日・韓三教会が、この1年も共に歩み続けられるよう、導いてください。
全員:三教会が協力し「外国人住民基本法」制定のために歩むことを約束します。
司会:三教会の歩みの中心に、いつもあなたが平和の主として共にいてくださることを信じます。
全員:すべての民族が、赦しと和解を実現できますように。わたしたちは、人種、民族、性、国籍など、多様さを理解し合う「いのち」を求めます。
司会:生きる力を奪われ、日々の糧に苦労する者に対し、私たちが寄り添うことができますように。自分たちのために富を蓄え、権力に巻き込まれる者の道を歩むことから解放してください。
一同:私たちは今、国を越えて移動しなければならない人びとを受け入れ、共に生きる方法を探します。今日よりも明日がよく、明日よりもあさってがよりよくなるように努めます。主よ、私たちの祈りを聴きいれてください。そして祈りを行動へと移せるようにしてください。私たちの主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
2006年1月21日 外登法問題と取り組む全国キリスト教連絡協議会
(幟町カトリック教会・世界平和記念聖堂)