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ネットワーク紹介


●外国にルーツを持つ移住女性との協働プログラム●
「ふくしま移住女性支援:2015」

 
3・11東日本大震災による地震・津波、そして放射能汚染は、福島県内の人びとの生活に多層的かつ長期的な影響を及ぼしています。これは、同じく地域社会の一員である外国人住民、とくに移住女性にも当てはまります。
 
いま、福島県内の市町村に「住民登録」されている外国人は9,502人です。そのうち男性3,155人に対して、女性6,347人となっていて、女性の割合が圧倒しています。その女性の大半が、1980年代後半以降、福島県の都市部・農村部に国際結婚で定住し永住している移住女性たちです。なお国籍別内訳では、中国3,643人、フィリピン2,156人、韓国・朝鮮1,740人……となります。
 
それにもかかわらず、彼女たちは外国人であるがゆえに、生活再建への支援、放射能に関する情報、家庭内外での問題を解決するための制度へのアクセシビリティが著しく欠如したまま、現在に至っています。
 
私たち「福島移住女性支援ネットワーク」(Empowerment of Immigrant Women Affiliated Network)は、2012年2月からこれまで、福島県在住のフィリピン移住女性、中国移住女性たちと協働して、次のプログラムを行なってきました。

  1. 人権としての日本語識字学習の支援
  2. 労働・生活・DV・在留問題の相談と同行支援
  3. 放射能被害に関する情報提供と相談
  4. ジェンダー問題に関する研修
  5. 移住女性の子どもに対する教育支援
  6. 移住女性とその子どもの保養
  7. 地元市民と移住女性の協働をめざす関係づくり――サポーター養成、多文化防災ワークショップ
  8. 移住女性「ふくしまMy Story」の記録化
  9. ニュース、ホームページ、フェイスブック、メールマガジンによる情報発信

 
これらの活動を福島市に事務所を置き、白河市、須賀川市、いわき市、そして今年から郡山市で行なっています。


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お問い合わせは⇒

電話:080-8215-1556
メールアドレス:eiwan311@gmail.com


献金は⇒

郵便振替口座:00920-0-144820
口座名称:福島移住女性支援ネットワーク


福島移住女性支援ネットワーク 連絡先

<福島>

〒960-8055 福島市野田町2-3-2 神野ビル3F東
電話:090-8215-1556
Eメール:eiwan311@gmail.com
フェイスブック:https://www.facebook.com/eiwanfukushima
ホームページ: http://gaikikyo.jp/shinsai/eiwan/

<東京>

〒101-0064 東京都千代田区猿楽町2-5-5
 在日本韓国YMCA307号室
電話:03-5244-5734
Eメール:raik@kccj.jp


出会い、つながる「多文化ふくしま」

 
震災から1年後、私は被災地の市役所で、日本人と結婚している韓国人女性と面接をした。最初は、日本語で彼女の近況を尋ねたりした。同席していた韓国人の研究者が、「ところで、震災のときはどうだったの?」と聞くと、彼女は堰を切ったように韓国語で語り始めた。「あの日」のこと、「それから」のことを、彼女はあふれる涙をぬぐいながら話し続けた。韓国では決して体験したことがなかった地震と津波、そのときの恐怖、そのあとの苦難……。彼女の話は1時間余り続いた。最後に、「あなたは、私たちにどのような支援を求めるの?」と聞いた。すると、彼女はこう言う。「支援は必要ないの。きょう(韓国語で)あの日のことを十分に話せたから」――。
***
3・11東日本大震災は、日本人と同様に、日本に住む外国人にも甚大な被害を与えた。そして、震災から4年余りが経過した今も、生活再建から取り残されている外国人、とくに移住女性も少なくない。そのことは、宮城県の自治体・NPO・研究者と共同で実施した石巻市と気仙沼市の調査で実感させられた。移住女性の多くが「日本語学習の場」を求めている(78%)。また、「就労のための学習の場」を求める声も、切実である(75%)。これは、被災地全域の移住女性に共通する「願い」でもある。
 
さらに、福島県に住む移住女性が置かれている状況は、きわめて厳しいと言わざるを得ない。
福島県国際交流協会(FIA)が2012年、県内の外国人100人に対する調査報告書によると、「原発事故」という言葉を震災前から知っていた外国人は40%、震災後に知った外国人は50%に上る。「放射線」という言葉についても、震災前から知っていた外国人は43%、震災後に知った外国人は42%となる。さらに、放射線に関して現在、どのくらい不安かと問う項目の中で、「原発事故の再発はあるのか」という設問に「不安/少し不安」と回答した外国人は87%にも上る。同様に、「環境放射線はどのくらいあるのか」73%、「水や食料は安全か」70%、「健康への影響はどうなのか」79%となっている(『外国出身住民にとっての東日本大震災・原発事故 FIA活動の記録』、2013年)。
正確な情報を知りたくても、知ることが困難である中で、外国人は不安に駆りたてられている。
 
しかしその一方で、震災を機に、県内各地に移住女性のコミュニティが生まれた。それは、被災地に点在するまだ小さなグループに過ぎないが、移住女性たちが「ザイニチ」10年、20年から得た叡智を傾けた自助組織でもある。
彼女たちとの協働、地元の日本人支援グループや女性団体、自治体との連携を通して、私たちはさまざまなプログラムを一緒にやっていきたい。地域の中で出会い、つながる「多文化ふくしま」をめざして――。 (S・N)