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解説-第3部


 この第3部は国際人権規約などが定める外国人の権利についての他、公務員就任権、社会保障・戦後補償を受ける権利についてもそれぞれ明記しています。

 外国人の人権をめぐる日本の現状は、こうした国際的な人権基準を再確認する必要性を感じさせます。 

 たとえば第8条C項にかかわる部分では、刑事事件での取り調べが当事者の理解できない言葉で行われ、黙秘権や弁護士選任権なども知らされないままに「自白調書」が作られて起訴された事件が、裁判の過程で問題化したケースもあり、潜在的な人権侵害の多さが想像できます。

 また第9条a項でも、在日韓国・朝鮮人に対する就職差別はいまだに残されていますし、移住労働者はその不安定な在留資格のゆえに不当な低賃金で働かされています。b項も同様です。もしあなたに留学生の友人がいるなら、留学生が日本でアパートを探すことが、日本人よりはるかに難しいことを教えてくれるでしょう。

 第10条は、これらの権利を実質化させるために、アファーマティブ・アクションなどでの「結果としての平等」の保障を求めることが出来る、としたものです。

 第11条は、永住資格を持つ外国人に、地方公務員や公立学校の教諭として働く権利を保障するものです。政府はこれまで外国人住民が公務員として働く権利を認めてこなかったため、公務員や公立学校で働く外国人は、ほんの一握りに過ぎません。現在でも外国人の採用を全く認めない自治体が20%もあるなど、採用に制限を設けている自治体かほとんどです。公立学校でも教諭としては採用されず、常勤講師としての採用にとどまっています。

 第12条では、生活保護制度や年金制度など、これまで外国人が排除されたり、権利が制限されてきた社会保障制度について、日本国民と平等の権利を認めています。さらに現在日本国民のみを対象として在日韓国・朝鮮人などが排除されてきた戦傷病者戦没者遺族等援護法などの戦後補償法について、それぞれの法律の施行された時点にさかのぼって適用が受けられるよう定めています。生活保護法や年金制度においても、外国人への著しい不利益を解消しようとするものです。

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