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解説-第2部


第2部では、出入国の権利と日本に在留する権利についてあつかっています。日本では在日韓国・朝鮮人などには永住資格を認めていますが、現在の日本の永住資格は、「永住権」とは呼べない不完全なものです。たとえば、日本の永住資格を持った人たちが海外旅行などで一時出国した場合には、法務大臣の裁量によって与えられる「再入国許可」が必要とされているのですが、時として法務大臣はこの再入国許可を出さないことがあるのです。1980年代には、指紋押捺を拒否した人たちに法務大臣が再入国許可を出さなかったため、海外に留学した在日二世の女性が永住資格を失うという事件も起こっています。

 第5条では、こうした大きな問題がある現在の永住資格を、ほぼ日本国民と同じ権利をもつ「永住市民権」のようなものにしたうえで、一定期間の日本での生活を条件として、申請により自動的に永住資格が得られるようにしようとするものです。現在の制度では、何が永住資格の許可基準かはっきりしてないうえ、実質20年以上も継続的に日本で生活していなければ、永住資格は得られないのです。

 第6条は退去強制についてです。在日韓国・朝鮮人が日本で暮らすことになった経過を考えれば、おかしなことですが、現在の法律では、たとえ在日であっも、一定以上の有罪判決を受ければ、法務大臣の判断によって国外に強制退去させられてしまうのです。そこでこの基本法では、永住者にはこの強制退去を適用しないことにしました。

 第7条の背景には、オーバーステイなどで強制退去させられた外国人の親子が離ればなれになり、入管法の壁に阻まれて長期間再会できないという非人道的なケースが頻発している事情があります。日本も批准した「子どもの権利宣言」には、親子の再会の権利が明記されていますが、政府は外国人住民の家族再会と家庭構成の権利を認めようとしていません。そのため、家族の再会の権利を明記し、保障しようというものです。


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