調査報告
調査報告 : 外国人被災者調査 第1報
投稿者 : secretariat 投稿日時: 2011-10-25 12:30:51 (1690 ヒット)

◆「外国人被災者」調査◆第1報

(2011年10月19日)

作成◆仙台キリスト教連合被災支援ネットワーク(東北ヘルプ)
外登法問題と取り組む全国キリスト教連絡協議会(外キ協)

◆3月11日、東日本大震災で被災した青森・岩手・宮城・福島・茨城の5県には、91,147人の在日外国人が暮らしていました。そのうち「災害救助法」が適用された市・町・村に住む外国人は75,281人となり、その内訳は中国27,755人、韓国・朝鮮12,199人、フィリピン9,617人、ブラジル7,270人、タイ3,859人……と続き、在留資格別では「永住者」19,685人、「日本人の配偶者等」7,920人……などとなります。
◆しかし、地震から7カ月たった現在でも、私たちは外国人被災者に関する情報を断片的にしか知り得ていません。それは、外国人被災者の居住地が5県にわたり、また154の市・区・町・村のあまりにも広範囲に及ぶこと、外国人のほとんどがコミュニティを形成することなく地域社会の中で孤立して生活してきたこと、そして日本社会において周縁化されてきたからです。
◆私たち「東北ヘルプ」と「外キ協」は、1990年代以降、東北の農村・漁村へ日本人との国際結婚で移住して来た中国人女性・韓国人女性・フィリピン人女性たちとその子どもたちに対する調査から始めることにしました。
◆第一次調査として、地元の教会やNPOなどのルートを通して、宮城県下の移住女性、おもに、日本人と結婚した韓国人女性に対する韓国語による面接調査を、9月から手探りで始めました。
以下、とりあえずまとめた第1報です。




<仙台市周辺>
◇仙台市在住の韓国人Aさん
(日本に来て)30年在住。57歳。夫・韓国人(56歳)は失業、息子は高校2年。家の壁が崩落し、家財がすべて損壊するが、「一部損壊」認定。今後の再建困難。教育費に困窮。義捐金なし。
◇仙台市在住の韓国人Bさん
35年在住。66歳。夫・日本人(76歳)、子ども1人。震災にて店が一部損壊し、4月の余震で閉店。夫も高齢であり、店の再建は不可能。今後の生活が心配。義捐金なし。
◇仙台市在住の韓国人Cさん
12年在住。40歳。飲食店を経営していたが、震災後かなりの損壊がでて再開できず。自宅も家財を中心に損壊。義捐金なし。
◇塩釜市在住の韓国人Dさん
15年在住。57歳。夫・日本人(58歳)会社員。下水管の損壊、屋根瓦の崩落、地盤沈下により家が傾く、しかし「半壊」認定。義捐金は塩釜市から52万円。

<県北地区>
◇大崎市在住の韓国人Aさん
8年在住。64歳。夫・日本人(56歳)は会社員。家屋が古く震災により損壊したが、「一部損壊」認定。田舎であり生活のため仕事を探したが、雇用状況が悪く無職。夫の母(81歳)、弟(54歳)も同居。高齢者の家族であり、今後の生活が心配。義捐金なし。
◇登米市在住の韓国人Bさん
48歳。夫・日本人(51歳)。家の天井崩落、家財すべて損壊、家が傾斜、しかし「一部損壊」認定。未保険のため保障なし。養鶏の鳥が全部死。今後の生活がたいへん不安。義捐金なし。
◇大崎市在住の韓国人Cさん
56歳。夫・日本人(59歳)。家屋の壁崩落、家財損壊、しかし「一部損壊」認定。農機具も損壊。    夫の母(83歳)、弟(56歳)と同居。高齢者の家族であり、今後の生活が心配。義捐金なし。
◇遠田郡A町在住の韓国人Dさん
8年在住。57歳。夫・日本人(63歳)。家のローンの毎月の支払いが困難。雇用状況も悪く、無職のため、生活資金がない。震災後の心労で体重が15キロ減少、病気になるもお金がなく入院できず。自殺を図る。義捐金なし。
◇栗原市在住のフィリピン人Eさん
震災後に夫(日本人)を亡くされ、子ども4人と生活。親類縁者との(相続)協議ができない。生活に不安。在留資格の件でも心配あり。
◇南三陸町在住のフィリピン人Fさん
夫(日本人)は震災後に職を失い、病気に。家計を支えるため3歳の子どもを抱え、一関市にて仕事に就く。

<県南地区>
◇角田市在住の韓国人Aさん
9年在住。58歳。震災前は夫(日本人)とは心配ごともなく暮らしていたが、震災後、夫が心労と風邪から病気になり半年入院、9月に死去。今後、一人でどのように生きていけばいいのか心配。親類縁者との(相続)協議ができない。
◇柴田町在住の韓国人Bさん
57歳。夫・日本人(56歳)は無職。屋根瓦は崩落、家財すべて損壊するも、「一部損壊」認定。震災後1週間は避難所生活。義捐金なし。
◇岩沼市在住の韓国人Cさん
5年在住。43歳。夫・日本人(58歳)は会社員、夫の母(83歳)、息子(3歳)。津波で家が流され、財産すべて喪失。現在、アパートに居住。義捐金は国から100万円、韓国から80万円、岩沼市から100万円、夫の会社から131万円。

*緊急を要する家庭については、追加調査し、支援手段を講じていく予定です。
*今後は、調査地域を広げると共に、中国人女性やフィリピン人女性、タイ人女性へと調査対象を広げていきます。

◆連絡先◆

○仙台キリスト教連合被災支援ネットワーク(東北ヘルプ)
〒980-0012 宮城県仙台市青葉区錦町1-13-6 エマオ2F D
電話:022-263-0520/FAX:022-263-0521
ホームページ http://tohokuhelp.com/

○外登法問題と取り組む全国キリスト教連絡協議会(外キ協)
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18 日本キリスト教会館52号室 RAIK内
電話:03-3203-7575/FAX:03-3202-4977/
◆郵便振替 00120-0-763841 口座名:外キ協被災者支援
◆三菱東京UFJ銀行 高田馬場支店 (普通)0435182  口座名:ガイキキョウ被災者支援


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